Q.8 フッ素の量と安全性の関係について教えてください。
1.急性中毒
一度に多量のフッ素を摂取したときに生ずるもので、吐き気、おう吐、腹部不快感などの症状を示します。

フッ素の急性中毒量は、体重1kgあたりフッ素として2mgといわれています。たとえば、体重20kgの子供(5〜6歳児)では、40mg以上のフッ素で急性中毒を生じることになります。
週1回法のフッ素洗口1回分の中に含まれるフッ素の量は9mgですから4回たてつづけに飲み込んでも急性中毒量には達しないということになります。

ちなみに、週1回法のフッ素洗口後に口の中に残るフッ素の量は1mgといわれています。
お茶一杯(200cc)に含まれるフッ素は0.1mgですから、お茶約10杯飲んだ時のフッ素の量と同じということになります。
2.慢性中毒
長年にわたって飲料水等による過量のフッ素を摂取したときに生ずるもので、代表的なものに歯のフッ素症(斑状歯)があります。

斑状歯: 顎の骨の中で歯が作られる時期に、長期間継続して過量のフッ素を摂取した時に起こるもので、歯の表面に白斑や縞模様が現れたものをいいます。すでに生えている歯にはいくら過量のフッ素を作用させても斑状歯が生じることはありません

洗口を開始する四歳児では、顎の骨の中ですでに歯の頭の部分のほとんどができてしまっており、また、口の中に残るフッ素の量もごくわずかなので、フッ素洗口の実施により歯のフッ素症(斑状歯)が問題なることはありません。
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